『いろいろなカタチすべてに共感』
恵美ちゃんと歳の離れた弟ブンのふたりを取り巻くさまざまな人間関係を、
時間と視点を変えて綴られた作品。
いろいろな「友だち」のかたちが描かれていますが、
どのかたちも「正解」として描かれているわけではありません。
でも、どの子の想いも《それ、わかる!!》***って共感できます。
それだけ自分自身を取り巻いてきた「友だち」環境にもいろんなスタイルがあって、
うち自身も限りなくこの登場人物たちに近い体験をしてきていているんやろうなぁ***
今、「友だち」というカテゴリーは決してひとつではないってこと、 理解できます。
でも、「友だちって・・・?」と思い悩むことは、
もう【オトナ】になったにも関わらず、あります。
「いなくなっても一生忘れない友達が1人いればいい。」
恵美ちゃんのこの言葉がとっても印象に残りました。
思春期にこの本と出会っていたら、
私の中の「友だち」という概念が変わっていたかな!?
もう少しラクに過ごせたかな!?
ほんのわずかな時間だけでも、
うちは誰かの「もこもこ雲」みたいな存在であれたことがあるのかな!?
読後に思わず考えてしまいました。
新潮社 エ1,680円