『切ないラブストーリー』
他の方々も多く指摘していますが、この本はSFでもホラーでもミステリーでもなく、紛れも無いラブストーリーです。
上巻は戦い続ける孤独なヒロインを描写し、下巻ではその相手との出逢いを書いています。不幸続きで自我を守るために戦うヒロインがようやくたどり着いた愛の末の悲しい結末。
彼女の気持ちを思うと実に切ない。何とか幸せになって欲しいと思いました。なんともやりきれない最悪の形のバッドエンドだけど、熱いバトルとの対比でしみじみとした読後感でした。傑作。
光文社 エ620円