『美しい謎』
今はそれぞれの生活を営む4人の男女が、過去の謎を解き明かすべく旅をする。本屋大賞を受賞した「夜のピクニック」の大人版のような、1冊でした。
4人のキャラクター設定がはっきりしており、それぞれの人物の立場で「利枝子」「彰彦」「蒔生」「節子」と章立てされている構成もお洒落です。
旅する中で明らかになる事実、本人しかわからないままの謎など、読み手の興味をぐんぐん引き寄せていくので、長編ながら厚さを感じさせません。
この仲間に入って一緒に語り合いたいと思いつつ、旅の終わりには一緒にしんみりした私です。
講談社 エ2,100円