『雰囲気は良し』私的には、なかなかの作品だったと思う。作品内の臨場感がひしひしと伝わって来て、特に学園祭のシーンでは、私もおのずとページをめくるのが早くなり、授業中にも関わらず手を止められなくなった。しかし、せっかくの臨場感のある舞台を用意しているのに、人物の行動や言動がスッキリしない所が多々あった。ただ、作品を読み終わった後で、自ら回想して推理してみるのも悪くないかも知れない。少なくとも、一度は読んで見る価値はあると思う。 新潮社 エ540円