[PR] この広告は3ヶ月以上更新がないため表示されています。
ホームページを更新後24時間以内に表示されなくなります。

◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇

小川洋子 書店

◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇
天童 荒太
湊かなえ書
飯嶋和一書

業界最大級電子書籍サイト
人気タイトル大量入荷中!!

エゴイストEGOIST > 小川洋子 書店


ミーナの行進 (中公文庫)



『芦屋が舞台の傑作小説の誕生を祝福する。』
小説の主人公の少女たちとほぼ同世代(大阪万博のとき小6だった私の方が少し上だが)で、神戸市東灘区で育って芦屋にも時々買い物やプールで遊ぶためにしばしば出かけ、その後芦屋で暮らし、今は芦屋を離れて年1回程度帰省し、初詣は坂道を上って芦屋神社へ行く私にとって、山と海に挟まれた芦屋の街の空気と四季の移り変わりがヴィヴィッドに描きこまれたこのような作品は、芦屋への思いがかきたてられて胸が熱くなる。作品中に登場する開森橋や高座川、実名の推測がつくY小学校やY中学校、阪神芦屋駅の近くのA洋菓子店、山手のお屋敷町、そしてこれは東灘区にあるのだが甲南病院、等の様子が手にとるようにわかるだけに、心を芦屋に残してきた者にとって本作は格別だ。特に打出にある「とっくりさん」が司書を務めて本を貸し出してくれる芦屋市立図書館(インターネットで検索すると今は打出分室になっている)は受験のときにお世話になった施設で、本当に懐かしい。あの古い建物の、人を思索的にする雰囲気も的確に捉えられている。私が通っていた頃には図書館の近くの公園に鳥だったか猿だったかの動物の檻があったのを覚えている。今もあるのか知らないが、もしかするとあれがフレッシー動物園のヒントになったのでは?

少女と少年という違いはあるものの、1972年の阪神間という時代背景に共感できる本書は私にとってかけがえのない1冊であり、細雪の愛読者にその後の芦屋のたたずまいを伝える本として薦めたい。そういえば、カバのポチ子は戦前に阪急芦屋川駅の近くに来たことになる。細雪の四姉妹、特に三女(雪子)と四女(妙子)ならフレッシー動物園に遊びに行ったかも、と想像を膨らますだけで楽しいではないか。
中央公論新社 720円

次へ
 戻る
重松清
奥田英朗
佐藤多佳子

横山秀夫
三浦 しをん
有川浩
万城目学
小川洋子

ミーナの行進 (中公文庫)

(C)小川洋子 書店
キーワード:


imodeBEST100imodeBEST100
imodeBEST100
SoftBankBEST100

SoftBankBEST100SoftBankBEST100
EZwebBEST100
携帯サイトランキング
エゴイストEGOIST > 小川洋子 書店