『正直駄作では・・・』
あんまり書評で悪い評価を書きたくもないし、宮本輝はそれなりに読んできて好きな作家だけど、正直な感想として本作は駄作ではないかと・・・。はっきり言って、上巻を読み終えた時点でやめようかと思ったくらいです。その原因は、人物が何人も出てくるが、絡み合う必然性が認められず、わざと絡ませようとしていると感じられるので、小説としてまとまりがないような気がする。そのため、ある種トリッキーな存在の人物が浮いてしまっている。そして最後の終わり方があまりにも陳腐すぎる。老舗文学雑誌「文学界」に約3年も連載する内容なのかちょっと疑問です・・・。
文藝春秋 エ560円