『面白くない。良い所なし。』
私は、基本的には宮部みゆきのファンなのですが、これは、全く面白く有りません。
思うに、宮部氏の R.P.G 好きが高じてこのような作品が書かれたのかと思います。
ただ、R.P.Gへの思い入れが強すぎたのか、「読者がこれを面白いと思うか?」という視点が
抜け落ちているような気がします。この作品を読んで、私は「宮部氏のR.P.G関連
作品には近寄るまい。」と固く心に決めました。
他のレビューを見ても、最初の一冊としてこれを読んでがっかりされた方も結構いるようです。
宮部ファンとしては、それは大変残念なことと思います。私は「火車」が最も面白く読めました。
この作品にがっかりされた方にも、まだ宮部作品を読んだことが無い方にも「火車」を勧めたいと思います。
ただ、普通の意味のミステリーとは若干感じが違うので、コアなミステリーファンの方の期待に応えられるか
どうかは分かりません。
他に、宮部氏の「超能力もの」は総じてそれほど面白いとは思いませんが、「蒲生邸事件」は
比較的印象深いものでした。「時代もの」は総じてどれも面白く読めました。
この作品のレビューという感じではなくなってしまいましたが、少しでも参考になりましたら幸いです。
集英社 エ500円