『鹿いとし』
奈良といえば鹿、鹿は昔はバンビとか可愛いイメージしかなかったが、最近は農作物の鹿害とか、奈良も観光客慣れした鹿が人間に突進!
”しか”し、考えて見ればそういった鹿の害も人間がもたらしたもの。鹿にとって昨今の環境破壊や餌付けは迷惑この上ないかもしれない。
要領の悪い新人教師が妙な事から、鹿から日本を救う神技の大役をまかされ、神技に使う道具をめぐって、狐や鼠の使者がやってきて、古都での冒険が始まる。
鹿たちががヒミコの時代から行ってきた儀式、それは人間を守る目的でもあった。
可愛げのないと思った登場鹿(?)物のシカ君も物語が近づくにつれて、どんどんいとおしくなってきた。彼の最後に行った「ぴい」というせりふが心にきゅんときた。
ドラマで放送されたのを見逃してしまったのだが、ぜひ今度はドラマもみたい。
とても楽しめた。
幻冬舎 エ1,575円