『何だか切なくなる大人向けの第2巻』
アニメおでんくんの原作第2巻です。
第1巻のテーマが夢であるのに対して、
この第2巻のテーマは愛です。
勧善懲悪の典型的な展開を示す第1巻に対し、
この第2巻は抒情詩的な内容です。
第1巻の勧善懲悪とは、
おでんくん達が、お客さんのお母さんの病気の退治する話。
第2巻の抒情詩的内容とは、おでん屋のおじさんの恋と
おでんくん達の恋に恋する切ない気持ちです。
すなわち、第1巻が非常にわかりやすく、
読んですっきりする内容であるのに対し、
この第2巻は、どうもモヤモヤ感が漂います。
ですから、うちの6歳と3歳の子供も
第1巻ほど好きではないようです。
いわば、第1巻で描き出される奇跡に対し、
第2巻は、この世の現実を露わにします。
胸のすくような奇跡を見ることができる第1巻に対し、
現実を直視せざるを得ない第2巻は
全く別な内容に思えますが、
実のところ、まるで合わせ鏡のようです。
第1巻を読んで、第2巻が読みたくなった人には
是非お奨めします。
小学館 エ1,470円