『元気の出る脱力エッセイ』
「昼飯977円」「Suicaカード5000円、定期入れ4500円」…のように題された「しあわせのねだん」にまつわるエッセイ。
角田さんというと、朝9時から17時まで時間を決めてサラリーマンのようにせっせと書いている真面目な作家というイメージだったのだけど、このエッセイを読んだら脱力しまくってしまう。何てダメ人間なんだ…! とにやにや笑いながら読んでしまいました。しかし、自虐ネタを嫌味なく面白おかしくあっけらかんと読ませるのは技ですよね。
くすりと笑えて脱力して、少し泣ける。じわじわ元気になるエッセイ集でした。
新潮社 エ420円