『華麗に嵐は去りぬ』
読む人読む人それぞれに、様々な感慨を呼び起こす巨編です。
濃い人間ドラマが展開し、最後には余韻を残したエンドが待っ
ています。まるで絵巻物を読み終えたような気持ちになりまし
た。
主人公と同じ女性としては、もう少し真鶴に幸せになってもら
いたかったです。余りにも、過酷な試練が多すぎて、気の毒に
思いました。
ですが、花も嵐も踏み越えて、逞しく生き抜く女と男と子ども
がいて、南の美しい国・琉球は姿を変えて続いてゆくわけで…。
虚実を交えた話の作りが秀逸な、読み応えのある物語です。
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