『作家・東野圭吾のルーツ?』
作家・東野圭吾のルーツを知りたくて手に取った1冊。
彼の小学生から大学生までの人生の歩みを面白おかしく綴ったエッセイで、
読みながら「本当にアホだなぁ」と爆笑したり、時には苦笑いもしてしまう。
中学時代のエピソードには「こんな酷い学校に通っていたのか」と驚いたが、
それでいてグレもせず、道を大きく踏み外すこともなく、可もなく不可もなくで過ごした高校?大学時代。
定期を偽造した話が特に面白く印象に残ったが、
こういう創造力と想像力こそが彼の小説においてさまざまなアイディアを生み出す源となっているのだろうな、
と思わず納得してしまった。
普通の家庭に育った普通の子供(のはず)なのに、今や時代をときめく売れっ子作家。
彼の幼い頃を知る近所のおばちゃん(今はおばあちゃんか)連中や同級生達は、
一体どういう心境でその活躍を見ているのだろう。
「あいつはこういう子供だった」という話を、彼らからも聞いてみたくなる。
集英社 エ580円