『ネオロマと別の観点で見れば』
乙女ゲーが元なのに、それを忘れる面白さでした。
神子のいないところであった話を、暇を持て余している神子に八葉が語るのがほとんどです。
短編4話のうち3話は基本的に神子が絡まないので、当然甘さはありませんが、
京ならではの怪異や物の怪の話は先が読めず、物語オリジナルキャラも憎めない人ばかりで、
語る人も人なので、面白い上に、うまい具合にさらりと物語は終わります。
が、全体として切なさがふっと心に残ります。
そして一人一人の人の良さが滲み出ていて、読む人を選ばない小説だと思いました。
アニメ画担当の大貫さんが描いた挿絵数点も綺麗です。
八葉全員描かれてますが、中でも友雅ファンのお気に召される絵が多いと思います。
光栄 エ1,260円